局長の四象八牛です。

今回の旅、行程を考えるのは、かなりグダグダだったんですが、買えた切符の目的地が浙江省温州だったので、そこを起点にして諸葛亮や孫権の末裔が暮らす村を巡ってみることにしました。有名所はすでに訪れているので、最近になってちょっとずつ脚光があたって来た場所です。

icon-tag20171230日 温州~永康

昨晩、上海から乗った列車は、明け方には浙江省金華あたりを通過、さらに山を越えて沿海側の温州まで走り続けます。今なら高鉄に乗れば、かなり時間短縮できてしまうんですけどね。でも夜寝ている間に移動できるなら、それもいいと思っています。ホテル代も浮きますからね。

のんびりと走る普通列車

列車は定刻より少し遅れて、温州火車站に到着。本当は朝7時くらいに着くのが理想なんですけどね。さすがに10時半に到着だと時間が勿体無いなとも思ったりします。特に冬は明るい時間が短いですからね。

温州火車站に着きました

さてと、今日の目的地の一つは、温州市内にあります。さっそく移動を開始しましょうかね。百度地図で検索すると、温州火車站近くからBRTに乗ればいいと。最近の中国、BRTもかなり増えましたよね。地下鉄を作るまでもない中級都市は、BRTが主流になるのか。とりあえずBRTのレーンは一般車両が入ってきませんから、渋滞で困ることも少ないのかなと。

BRTの乗り場は、だいたい道路の真ん中

終点でBRTを降りました。ここから少し歩けば、最初の目的地である諸葛大宗祠に着きます。ネットで見つけたときには、入口の写真しかなく、いつも施錠されていて中に入られないかもしれないなと思っていました。しかし、杞憂に終わりましたね。ちょうど内部の改修工事をしているので、門も開いていましたよ。

温州の諸葛大宗祠です

中に入ると、ここを管理している諸葛さんがいました。あとは工事をしている大工が一人。話しかけて、中を見せてもらうことになりました。工事中なので建材が乱雑に置かれているのですが、中を見られないよりはいいかな。もちろんちゃんと孔明像も祭られていましたよ。

もちろん孔明の像がある

こちらの諸葛氏も第十四代後裔である諸葛浰の流れを組んでいます。そしてここ蒲州に定住しはじめたのは、第十六代後裔である諸葛良琯です。あの有名な蘭渓諸葛村を造ったのは、第二十七代後裔の諸葛大獅ですから、こちらの方が十一代も早いということですね。

温州の蒲州諸葛氏の始祖である諸葛良琯

ここの諸葛さんがいろいろと説明してくれます。この日はこれから瑞安の方へ行くと言うと、「あゝ、あちらの諸葛氏は、ここより五世代くらい後からだから」と言っていました。まあ、やはり同じ諸葛氏でも始祖の世代が早い方が格上なんでしょうかね。ついでに諸葛さんから「お前はどこから来たんだ」と聞かれたので、「日本からだよ」と答えました。しばらくして、諸葛さんは大工と「あいつ、日本人だってよ。ミシミシ。ぎゃははは。」と。まあ、諸葛さんも五十数代目になるとこんなもんですかね。

諸葛大宗祠の大門

さてと、お次は瑞安の方へ行きますかね。とりあえず目的地には、温州から直接バス1本で行けるようなので、瑞安の街へは行きません。そのバスに乗られるところまで、移動しました。しばらく待っているとバスが来たので、乗り込みます。そしてバスに揺られること小一時間、目的地に到着しました。でも雨が降り始めましたよ。

賈岙村に到着

ここ賈岙も孔明の末裔たちが暮らす村。村の入口には、孔明像が立てられている。こちらの諸葛氏は、先の温州蒲州諸葛氏の始祖諸葛良琯から五世代後の諸葛原銘が始祖とされる。諸葛原銘も孔明から数えると第二十代となるので、こちらも蘭渓諸葛村より早いこととなる。

賈岙も諸葛孔明の末裔たちが暮らす

村自体は、それほど大きくない。賈岙と言うだけあって、賈氏の村なのかと言えばそうでもないそうな。この村には賈氏が存在したことはなく、もとは港岙だった地名が訛って賈岙になったのだとか。村の人口のほとんどは諸葛氏で、現在も約1,200人が居住しているそうだ。村には樹齢千年とも言われる大きな銀杏の樹が立ち、その前には諸葛氏宗祠があったそうだ。

村のお偉いさんは諸葛さんだらけ

現在、宗祠だった建物は、村の礼堂に改装されています。ちょうど何やら催し物が開かれていて、中には温州に留学している外国人たちもいました。もちろん諸葛さんたちも集まっていたのでしょう。礼堂には村の諸葛氏を紹介する掲示物が多くあったのですが、始祖たちの像などは置かれていませんね。残念。

なにやら行事が行われていた

さてと、これで今日の目的は達成したので、これから温州へ戻って、次の目的地まで移動することにしますか。とりあえずバスに乗り込みます。だいたいの到着時刻を予想して、列車の切符を12306で購入しました。しかし、なんとまあ、交通渋滞に巻き込まれてしまいましたよ。このままバスが動かなければ、列車に乗られないじゃないですか。まあ、変更はできるので、いざとなればそうするんですけどね。とりあえずバスは旧道の山道を走り出し、なんとか温州まで戻ってきました。

なんとか温州南火車站に到着

温州南火車站で切符を発券してもらいます。もう何かを食べている時間もないので、そのまま列車に乗り込みます。これから永康まで移動です。高鉄なので約1時間の乗車ですね。永康に着いたら、何か食べることにしましょう。

やはり高鉄だと速いです

G7620次 温州南(17:07) – 永康南(18:15) 二等座52.0元

永康南火車站に到着。とりあえず市バスで街なかまで行きますかね。今日はここで宿泊するつもりなので、列車の中でホテルを予約しておきました。あとは、何を食べるかですがね。もう考えるのも面倒なので、毒マクドにします。食べ終わったあとは、ホテルまで歩いていき、チェックインしました。チェーンの錦江之星です。

日本じゃ食べないけれど毒マクド

シャワーを浴びてスッキリしたあと、明日の行程を考えます。永康の目的地を訪れたあとは、義烏まで行き、夜は金華へ行きましょうかね。とりあえず必要時間を予想して、12306で列車の切符を手配してと。昨晩は車中泊でしたので、今日はゆっくりと休みますかね。

錦江之星、チェーン系では安定のクオリティ

さあ、明日も頑張るために、もう寝ます。それでは、おやすみなさい。

icon-checkちょっとお知らせ

2017年9月30日に、三国志旅游局から三国遺址探訪叢書「蜀漢咽喉・漢中」という書籍を発行しました。陝西省漢中市および勉県に残る三国志遺跡18ヶ所をまとめた書籍です。興味のあるかた、これから漢中へ行ってみようと思われている方は、是非ご購入ください。

三国遺址探訪叢書「蜀漢咽喉・漢中」