局長の四象八牛です。
気がつくと5月ももう終わりに近づいていますね。今日は天気がよかったのですが、北からの風があって、家の中は涼しかったです。お昼に外に居たときは、日差しが強くて、肌がジリジリと焼ける感があり、暑かったのですが。6月はどうなんでしょうね。梅雨は雨が多くなるのでしょうか。
2018年5月2日 秦安~天水~綿陽
朝、ホテルをチェックアウトし、近くの鳳山公園へ向かいます。ここは観光地になっているようで、もしかしたら、朝早く行っても入ることが出来ないかも知れないなと思いながら歩きます。鳳山公園の前に到着。広場ではオバチャンたちが踊っていますね。
まあ、鳳山へ来たのは、ここにも華佗廟があるらしいと。華佗の故郷である亳州以外でも、よく華佗廟はあるんですね。やはり医神として民間からの信仰が篤いんでしょう。どちらかというと関帝廟の関羽のように、三国志とはかけ離れてしまった感があります。とりあえず見ておきましょうか。
鳳山、山の尾に沿って明清代の建物が続いています。朝方は地元民の憩いの場になっているようで、チケット売り場もありましたが誰もおらず、そのまま中に入っていけるようです。早起きは三文の徳、チケット代30元が浮きましたかね。
さてと、中腹あたりまで登ってきました。たぶんこの辺りに華佗廟があるはずなんですけどね。いくつか廟が並んでいるので、1つずつ確認していきます。1つだけ扉の閉まった廟がありました。あゝ、これが華佗廟ですね。かなり小さい。中を覗いてみると華佗像もありますね。扉を見てみると、施錠はされていませんでした。ちょっと開けて中を見てみましょう。
やはりせっかくですから、中をちゃんと見たいです。中に祭られていた華佗像は新しいものでした。その手には医方と書かれた書物を携えています。鳳山は道教の山のようですね。この華佗廟もその影響を受けているのでしょうか。もちろん朝早くからお参りに来ている人民たちもいます。
さあ、今回の秦安はこれだけです。さっさと次の目的地である天水へ行きましょう。天水での目的地は秦州区にあるので、バスに乗って行けば秦州区に着きます。でも朝方は乗客が少ないようで、バスもあまり出ていないようです。いつになるのか時間の読めないバスを待つより、高鉄で天水へ向かいますか。ただ火車站は麦積区の方にあります。
G2028次 秦安(09:32) – 天水南(09:47) 二等座12元
秦安から天水南、高鉄で僅か15分です。バスだと1時間はかかるでしょうからね。便利になったものです。とりあえず天水南火車站で、今晩乗る列車の切符を発券してもらいました。そちらの列車は天水火車站から発車ですので、窓口のオネエチャンに「火車の方よ」と言われました。天水南は高鉄、天水は火車ってことです。
そして目的地へ向かいます。まずは秦州区へ向かうバスに乗ります。30分くらいですかね。そして秦州区からは郊外へ向かうバスに乗り換えます。また30分ほど。そしてやっと着きました。でも、目的地は山の上。また山登りですか。四象は山登り嫌いなんですよね。今日は天気がよいので、日差しが強い。気温はそれほど高くなく、甘粛省ですから乾燥しています。だから日陰は涼しい。
それほど急な坂もないのですが、登りはきついです。ちょっと進んでは休みの繰り返し。涼しい木陰で座ったり。直線距離では1kmもないと思うのですが、山上までは1時間以上かかってしまいました。普段から運動していないからですね。デブには辛いです。
そして、やっとたどり着きましたよ曹操堡。村人たちの言い伝えでは、ここは曹操が駐屯したときに造られた城堡なんだとか。実際には、ここの地名である皂郊(zao jiao)と曹操(cao cao)の発音が近いために混同されたというのが真相のようで。まあ、方言だとかなり訛りますからね。それはさておき、中を散策してみましょう。
曹操堡には民家があり、廃屋が増えていますがまだ住んでいる人たちもいます。民家の軒下には曹操堡と記されたプレートも取り付けられていますね。中心部には旗杆山と扁額が掲げられた祠もありました。歩いているとときどき人の声が聞こえてくるくらいの場所です。
曹操堡、南北に長く300m以上あるようです。やっと南門が見えてきました。こちらの方は風化が激しいようです。ここで写真を撮っていると、ここに住んでいるジイサンに話しかけられました。四象はまた謎の広東人です。「どこから来たんだ」「おまえらのところは裕福だ。ここは貧乏過ぎる。今年はリンゴもダメだったし」と話を続けます。まあ、確かにここで生活するのは大変でしょうね。
ジイサンに「家で茶でも飲んでいけ」と言われたんですが、今日はこれから麦積区の天水火車站まで戻って列車に乗らなければならないので、遠慮しておきました。家まで行ってしまうと、また話が延々と続いてしまいますからね。でも甘粛省の人々は素朴で優しいですな。
そしてまた道を逆戻りします。今度は下りですから楽です。でも下り坂だと膝に負担がかかりますね。麓の村に着くと、かなり疲れてしまいました。これからまたバスを乗り継いで、天水火車站まで行きます。途中バスを降りたところで一休み、スーパーで飲み物を買って、木陰で座って過ごします。
またバスに乗り、天水火車站に着きました。まだちょっと時間があるので、木陰で一休みです。今晩は何を食べましょうかね。なんだか食堂に入るのも億劫です。肉夾饃を売っている屋台があったので、それを買って列車の中で食べましょうか。ついでにスーパーでカップ麺でも買っておきましょう。ちょっと市場に入るとピーナッツなどの炒貨が並んでいました。
そして列車の時間が近づいてきたので、肉夾饃を作ってもらいます。1つ6元でした。そして火車站に入ります。今晩はまた夜行列車です。蘭州発成都行きの列車に乗り込みます。この列車で四川省の綿陽まで移動することにします。宝鶏から秦嶺山脈を越えていく、ゴトゴトと時間のかかる列車ですね。この路線ももう何回乗ったことやら。
K858次 天水(18:54) – 綿陽(09:58) 硬臥下鋪182元
列車に乗り込み、さっそくカップ麺と肉夾饃を食べます。カップ麺は康師傅の油潑辣子酸湯麺です。これも敦煌にいた頃によく食べていました。辛さと酸っぱさがクセになる味です。甘粛省以外ではあまり見かけない種類なんですよね。ベッドは今回も下段なのでいろいろと便利です。
後ろの方からトランプをしている声が聞こえてきました。覗いてみると、いつもの賭け事ですよね。以前なら皆が紙幣を出し合って、それを賭金として使っていましたが、今ではその様子も様変わり。皆スマホでQRコード決済ですよ。これなら小銭が足りなくなることもない。なんて頭がいいんだ。
ま、そんなこんなでまた15時間の列車移動です。明日の朝には四川省に入っていますよ。今日は汗をかいたので、シャワーに入りたかったのですが、さすがに列車の中ですからね。高級軟臥とかだとシャワー設備もあるらしいですが、そんな列車には乗ったことがないので。それでは、おやすみなさい。
ちょっとお知らせ
2017年9月30日に、三国志旅游局から三国遺址探訪叢書「蜀漢咽喉・漢中」という書籍を発行しました。陝西省漢中市および勉県に残る三国志遺跡18ヶ所をまとめた書籍です。興味のあるかた、これから漢中へ行ってみようと思われている方は、是非ご購入ください。
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