局長の四象八牛です。

先週末から歯医者へ行っています。退勤後なので人も多く、待ち時間のほうが長いんですよね。それから帰宅すると、もう疲れてすぐに眠くなってしまいます。再来週、ちょっと国内で遠出をしようと思い、車にETCを着けました。最近は中国でもETCを着けた車が多いですからね。

icon-tag201855日 漢源~成都

さてと今日も一日が始まります。明日が帰国日ですから、第一に成都まで戻ることが大切です。とりあえずホテルをチェックアウトし、バスターミナルまで行きます。漢源は山の中ですから、街には坂道が多いんですよ。平坦な道なら歩いてもいいかなと思うのですが、坂ばかりだとやはり歩くのは辛いですね。

山の中にある漢源の街

バスターミナルに到着しました。ちょっとバスの時刻を聞いてみましょう。成都行きは「午前中だけで午後はなし」だそうです。雅安行きに至っては「ない」とのこと。おかしいですね。掲示されている時刻表には載っているのに。実は雅安漢源間の高速道路に欠陥が見つかり、その修復工事のためにバスなどの大型車両は走行できないんだそうです。ずっと曲がりくねった山道を走るしかないのだそう。しかも大型トラックも高速道路に入られず、渋滞が起こる可能性大なんです。

しかし小型乗用車は、途中まで高速道路を走行できるとのこと。もうこれなら選択肢はありませんね。車をチャーターしますか。とりあえず昨晩公安のニイチャンに言った古鎮へ行くことにします。まあ、目的は古鎮じゃないんですけどね。そしてそのまま雅安まで送ってもらうことにしましょうか。とにかく今日は成都まで戻らないとダメですからね。

バスターミナル前にいた運転手に話をしました。「まずは清渓へ行って、1時間ほど見たら、その後は雅安まで送ってくれ」と伝えます。まあ、それなりの金額は覚悟していましたんで、言い値で了承しました。ここでケチってもどうしようもないですから。交渉は白タクの大哥としていたのですが、大哥は行きたくないようで、舎弟の運転手を呼びました。それで行くと言ったのは一番下っ端のオヤジです。それでもオヤジは「謝謝大哥」と言っていたので、美味しくはないけれど儲けはある仕事なんでしょうね。

そして車は一路清渓へ。高速道路も通行できるんですが、清渓までは一般道を走ります。でもトラックがあまり走っていない道です。トラックがいると速度もでないし、渋滞しますからね。途中、九襄という街を経由します。漢源から清渓へバスで行く場合も、ここでバスを乗り換えます。そしてやっと清渓に到着しました。

清渓、ここは古鎮だそうで孔廟もあるのだそう。でも四象の目的は、やっぱりあれです。ここにも武侯祠があるという情報があったのですよ。ただ写真もほとんどなく、一縷の望みを託してやってきたわけです。清渓の北門外、本当にあるのでしょうか。運ちゃんに聞き込みしてもらいます。すると地元民はちゃんと知っていますね。これならありますよ、ありますよ。

かなり古い武侯祠の建物

そして山道をしばらく登っていくと何やらそれらしい建物があります。これですね。屋根の上に龍がありますから、普通の民家ではないはずです。車を降りて、見に行ってみます。おゝ、ちゃんとした武侯祠ですよ。中に入ってみるとちゃんと孔明の塑像が。しかも劉備と五虎将の塑像も並んでいます。

清渓武侯祠に並ぶ孔明たちの塑像

この武侯祠、宋代の創建だそうですが、もともとは武侯祠ではなかったのだそう。そして明代になり上川南巡道の石檟が夢の中に出てきたということで、新しく祠を建てたとのこと。現在のこの武侯祠は清代の建物だそうで。

地元民が大切にしている

さて漢源に来た目的はたったこれだけだったりします。でも武侯祠があるのなら、一度は見てみたいという、もう病気のような趣味ですからね。仕方がありません。そしてまた車に乗って雅安を目指します。これなら順調に成都まで戻られそうです。

すると運転手のオヤジ、「ちょっと漢源まで戻るよ」と言い出しました。友人から荷物を運んでくれと頼まれたらしく、その荷物を引き取りに行きます。もうすぐに私事を持ち込むんだからな。まあ、時間に余裕もあるので別にいいでしょう。でも漢源に戻るとオヤジが「今日じゃなくてよくなった」とか言い出しました。はあ、まったく。そして漢源から高速道路に乗り込みます。

しばらく走ると、高速道路が通行止めになっていました。ここから先が修復工事区間ですね。ここは小型自動車でも通行はできません。一般道へ降りて、滎経まで。そこからまた高速道路に入り、雅安に到着です。バスターミナルで降ろしてもらいました。ここからはバスで成都へ向かいます。

雅安の西バスターミナル

雅安から成都までは高速バスです。1時間半ほどで成都に着きます。雅安のもう一つのバスターミナルからは、成都新南門行きバスが出ているのですが、西バスターミナルからは成都石羊場行きのバスですね。まあ、成都のホテルはいつも新南門周辺でしたから、そっちへ直接行きたかったのですが。

成都の石羊客運站

さあ、成都に着きました。微妙な時間ですね。でもとりあえずホテルに行きますか。市バスで新南門まで行きます。いつもは交通飯店に泊まっているんですが、安い部屋はシャワーとトイレが共同なんですよね。それなら別のホテルの方がいいかなと。また如家酒店にしました。ホテルのフロントで他の日本人がいました。ただ耳が聞こえないようで、筆談とスマホを駆使して会話していましたよ。すごい。

本日の宿です

さてこれからどうしようか。夕飯を食べるにはまだ早い。今晩こそは川菜を食いたいです。ホテルでしばらくゴロゴロしていようか。でも、せっかくなのでまた外へ行くことにしました。ちょっと遠いところにあるのですが、とりあえず行ってみることにします。

新南門から地下鉄に乗り、華陽あたりまで。華陽、以前は新南門のバスターミナルからバスに乗って行きましたよ。今じゃ地下鉄が通っているんですよね。時代は変わったものです。そして市バスに乗り換えて、双流の方へ。途中、双流機場の滑走路のすぐ近くを通過します。ちょうど飛行機が着陸するために真上を飛んでいきました。

やっと到着、諸葛屯兵牧馬山

そしてやっと到着しました。諸葛亮が駐屯したと言われている牧馬山です。新南門から2時間くらいかかってしまいました。もしかしたら双流機場の方を経由して来た方が早かったかもしれませんね。ここには孔明と蜀軍の格好いい像があるのですよ。

孔明と馬超などの像

さあ、これで今回の遺跡探訪もお終いです。後はホテルへ戻って、一人川菜パーティーじゃ。帰りも同じルートを逆方向で。時間がかかるのは、市バスが遅いからのような。ハイブリッドのいいバスなんですけど、速度制限装置が付いているようで、最高でも50km/hくらいしか出してない。これが時間がかかる原因か。以前ならバスもぶっ飛ばしてたんですけどね。

まずは雪花ビール

よし、新南門に戻りました。さっそく川菜レストランへ。交通飯店の敷地内にあるレストランにします。交通飯店、もう外国人慣れしすぎです。レストランへ入ると「外国人よ」という声が聞こえてきました。まあ、確かに四象は中国人じゃないんですけどね。また英語のメニューでも出されると嫌なので、中国人の振りをしました。なめんなよ。

久々、本場の川菜

そして料理を注文します。せっかくの川菜なんですが、一人なのでたくさん注文できないんです。もっといろいろな料理を食べたいのですが、食べ切れるだけにしました。オーソドックスな回鍋肉と魚香茄子です。あとはビールと。このレストラン、店員はDQNですが、味はいいです。美味いです。あゝ、うまあああ。

時間があれば成都に何日か滞在して、もっと美味いものをたくさん食べたかったですねえ。でも今回はこの1回だけ。また来るぞ。そしてホテルへ戻り、シャワーに入り、まったりモードです。明日はもう帰国です。なんとか成都で最後の夜を過ごすことができます。それでは、おやすみなさい。

icon-checkちょっとお知らせ

2017年9月30日に、三国志旅游局から三国遺址探訪叢書「蜀漢咽喉・漢中」という書籍を発行しました。陝西省漢中市および勉県に残る三国志遺跡18ヶ所をまとめた書籍です。興味のあるかた、これから漢中へ行ってみようと思われている方は、是非ご購入ください。

三国遺址探訪叢書「蜀漢咽喉・漢中」