局長の四象八牛です。

今日から6月です。なんだかあっという間ですね。最近はちょっと仕事が忙しいので、旅日記を書くのも疎かに。疲れが溜まるとなかなか回復しないお年頃でしょうか。去年はまだ元気だったんですけど、今年になってからちょっと老化を感じてます…。

icon-tag201854日 徳陽~成都~漢源

やはりホテルで寝ると体力の回復度が違いますね。でも短期間で長距離移動したい場合は、寝ている間に移動できる寝台列車も捨てがたい。中国で寝台列車がなくなる日は来るのでしょうか。さて、朝方ホテルをチェックアウト、まずは徳陽火車站へ向かいます。でもまだ市バスが走っていない時間帯です。仕方なしにタクシーに乗り込みました。

人影も疎らな徳陽市内

徳陽火車站は、街の北側へ移転したんでしょうかね。以前とは違う場所にあるような気がします。今日はまず成都市内の青白江区へ行くことにします。徳陽からは城際鉄路で10数分です。もう乗り込んだらすぐに到着ですね。

C6225次 徳陽(07:08) – 青白江東(07:21) 二等座14元

青白江東火車站です

青白江東火車站からはバスで目的地の弥牟鎮へ。バス停で待っていたのですが、乗りたいバスがなかなか来ません。道路の方を見ていると、乗りたいバスがこっちに来ないで曲がっていってしまっている。どうやらバス停が違っていたようです。ここにも表示があるのに。ところで腹の調子がよくありません。たぶん天水で食べた肉夾饃が原因かな。でも中国へ来ると油分の摂取がかなり増えるので、それでお腹がゆるくなっているのかも。トイレに駆け込んだあと、とりあえずバスに乗り込みました。

弥牟鎮の八陣図遺址

ここ弥牟鎮も何度か訪れています。孔明の八陣図遺址があるからなんですね。最初に来た頃はゴミ捨て場になっていたのですが、今回覗いてみるとかなり綺麗になっていました。以前に比べると規模はかなり小さくなっているのでしょうが、せめて残されている部分だけでも大切にしてほしいものです。

開かずの扉

さて、今回ここへ来た目的は、諸葛井を見ること。諸葛井はいくつもあるようなのですが、ここの諸葛井は青白江区によって文物保護されているようで。ネットで情報を探してみると、位置もピンポイントで書かれています。これならもう何の苦労もなく到達できるだろうと思っていました。しかし、その場所の周辺を探しても見つからない。地元人民に聞いてみると「もうない」とかと言われる始末。何人にも聞いてみると「あそこの扉の中だよ。でも民家だから入られない」と言われました。

むう、この扉の向こうなのに。どうにか入る方法はないのだろうか。とりあえず念力でも送ってみますかね。でも、これで開いたら苦労はしません。せっかくここまで来たのになあ。最終手段の潜入も考えましたが、どこからどうやっても入る隙きもなさそう。諦めるしかないのでしょうか。とりあえず次の目的地への移動手段を確認しますか。

すると扉の前に自転車が1台停まりました。人民バアサンです。むむむ、これってもしかしてそこに入るんですか。バアサンの家ですか。おゝ、扉を開けています。この千載一遇のチャンスを逃してはなりません。「ここに諸葛井があるでしょう。見せてくれ」とバアサンに声をかけました。やりました、中に入られました。そして諸葛井です。わはははは。いや、ただの古井戸ですけどね。

やったぜ諸葛井

さて、お次は新都区の外れへ。弥牟鎮からは近いので、バスで移動します。ちなみに成都郊外のバス、q01路とかx43路という番号が付いています。頭のqは青白江(qing bai jiang)のq、xは新都(xin du)のxという具合ですね。目的地の軍屯鎮新都区の管轄ですから、x43路バスで移動します。

軍屯鎮へ来た目的は、馬岱像を見るためです。実は馬岱の墓もいくつもあるんですね。そのうちの1つが軍屯鎮弥牟鎮の境にあったと言われています。今となってはその墓も消滅してしまっているようなのですが、とある公園に馬岱像が立てられているのだとか。その公園へ行ってみます。歩くのはめんどうなので、バイタクで行きましょう。

とある公園に到着

けっこう大きい公園ですね。この中から馬岱像を探すのは大変かもしれないな。とにかく公園の中に入って、歩いてみます。むう、こっちの方向が怪しい。と感だけで動いているのですが、ありましたよ。いや、あっけなく見つかりました馬岱像。説明文には、この付近に墓があったということも書かれていました。

馬岱像。それほど大きくない

さてと、戻るときは歩きました。またバスに乗ります。軍屯鎮はこれでお終いです。途中、バスを乗り継いでまた青白江東火車站へ。これから成都東まで移動します。ここも約20分で到着ですね。

D1911次 青白江東(10:56) – 成都東(11:18) 二等座13元

成都東火車站

今日はこれから漢源まで行こうと思います。とりあえず成都東火車站で切符を発券してもらい、地下鉄に乗って成都火車站の方へ。まだ時間に余裕があるし、お昼なので何か食べますかね。万達広場へ行ってみましょう。最近よく見かけるショッピングモールですね。ここに飲食店もたくさん入っていますので、ときどき立ち寄ります。何を食べますかね。久々に味千ラーメンでも食いますか。支払いはスマホでQRコード。まあ、財布を出すより手っ取り早いと。

味千ラーメン

腹もいっぱいになったので、成都火車站へ行きます。成都には東站や南站もあります。成都火車站は位置的に北站と呼ばれています。高鉄は東站、普通列車は北站ですね。西昌方向にはまだ高鉄もありませんから、普通列車に乗ることになります。

いつもの成都火車站は北站です

今回は普通列車で4時間なので、ヘタレて寝台にしてしまいました。疲れも溜まっていたので、昼寝しながら移動しようかと。ただ上段ベッドだったので、腹がつかえて横たわるのに苦労しましたよ。デブには辛い上段ベッドです。そしてしばらく寝ます。

K145次 成都(14:28) – 漢源(18:34) 硬臥上鋪87.5元

人民列車に乗る前の風景です

漢源に到着する1時間ほど前に目が覚めました。しばらく車窓から外を眺めて過ごします。そろそろ車掌が換票に来てもいい頃なんですけどね。まだ来ないですね。切符を返してもらわないと、下車した火車站でもめる可能性も。おいおい、あと5分で到着だよ。どうすんの。そして火車站に到着、列車が減速しはじめると、やっと車掌が来ました。降りる人数も少ないので、間際まで来なかったんでしょうね。焦らせやがって。

漢源火車站に着きました

漢源は山の中。火車站から街までもかなりの距離があります。火車站前にバスが停まっていたので、それに乗りました。このバスで1時間半ほどかかります。普通の車だと1時間くらいだそうです。まあ、今日はもう街まで行って、ホテルに入るだけですから、それほど時間も気になりません。

漢源のバスターミナル

そして漢源の街中、バスターミナルに到着です。予約したホテルはちょっと離れた場所にあるんです。坂道の多い街ですから、もし上り坂があったら死んでしまいます。迷わずバイタクに乗り込みました。幸いなのかどうか、下り坂を下ってホテルに到着です。

広い部屋に大きなベッド

フロントでチェックインの手続きです。ここへは外国人があまり訪れないのでしょうね。フロントのオネエチャンも登記の仕方をよくわかってないようです。「派出所に連絡しないとダメだから、パスポートをちょっと預かるわね」と言われました。まあ、パスポートを預けるのには不安もあるんですが、面倒くさくなったので先に部屋へ入りました。

そして「先に外で飯を食ってくるわ」と外へ出ます。しばらく歩いてみたのですが、よさげな食堂がなく、売店でカップ麺などを買いました。昼を食べたのが遅かったですから、今晩はこれで我慢しましょう。そしてホテルに戻り、シャワーを浴びて、まったり。すると警備員のオヤジがパスポートを届けに来ました。

今日は列車の中で昼寝したので、ちょっとだけ遅くまで起きています。カップ麺とすすっていると、またドアをノックする音が。開けてみるとフロントのオネエチャン。「派出所の人が来たの」と言います。後ろに若いニイチャンが。まあ、四象はやましい事もないですからね。ニイチャンは「ビザがないようだけど」と言います。四象は「日本人は15日間の滞在なら免除だよ」と伝えます。するとニイチャンは電話をかけだして、確認しています。かけた先もあまりよくわかってないようですがね。

ニイチャンは「漢源へ何しに来た」と聞いてきます。四象は「明日、古鎮へ行くんだけど。旅行だよ」と言うと、それ以上は何もなく、帰っていきました。まあ、ただ単に外国人に慣れていないだけなんでしょうね。

ちなみに漢源の東側にある街、楽山金口河区四川省で唯一外国人の立ち入りが禁止されているそうです。それがなぜか詳しくは書きませんけどね。でも列車に乗って通過するのは問題ありません。もしかしたら隣町である漢源も外国人には気をつけているのかも。

さてと、カップ麺も食い終わりました。もう派出所からも何も言ってこないでしょうから寝ることにしますかね。いやあ、別に悪いことしているわけじゃないんですが、公安が来ると緊張しちゃいますよね。それでは、おやすみなさい。

icon-checkちょっとお知らせ

2017年9月30日に、三国志旅游局から三国遺址探訪叢書「蜀漢咽喉・漢中」という書籍を発行しました。陝西省漢中市および勉県に残る三国志遺跡18ヶ所をまとめた書籍です。興味のあるかた、これから漢中へ行ってみようと思われている方は、是非ご購入ください。

三国遺址探訪叢書「蜀漢咽喉・漢中」